転がる石に苔は生えぬ!

2013年春入社を目指す大学3年生の就職活動(就活)が昨年12月1日から本格スタートして2ヶ月余りが過ぎた。従来は10月だった採用広報解禁が、経団連の倫理憲章見直しで2ヶ月遅れとなって最初の年である。

解禁と同時に本格化した大学3年生の就職戦線。フェイスブックなどソーシャルメディアを活用した就職活動「ソー活」が注目を集めているという。企業が一方的に採用情報を流すだけでなく、学生が自らの情報を企業にアピールできる双方向性が特色である。学生との距離感を縮める新たな手法として、全国で1,000社近くが活用している。

【フェイスブック】
世界に約8億人の登録者を持つ大規模なSNS(ソーシャルネットワーキングシステム)。インターネット上で社会的なつながりを持てる。実名登録が基本で、利用者は勤務先や趣味、近況などの情報を発信できる。

採用活動の場合、企業が専門のページを設けると、どんな学生がアクセスしてきたかが分かる仕組みとなっているという。

 

昨春、日本能率協会がまとめた新入社員意識調査によると、「年功主義」と「実力・成果主義」のどちらの会社で働きたいかという質問で「年功主義」を選んだ人が過半数に達したそうだ。「定年まで勤めたい」という意向も50%に達した。「競争をするよりも平等に上がっていく年功主義の会社」が好まれているらしい。

転職・独立志向のある人は全体の40%で、5年前の70%から30ポイントも下がった。

日本経済は、バブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災を経験し、昨今の景気低迷による就職難でかつての就職意識との違いが顕著に現れているのではないかと思う。

 

   私自身、出店開発業務の「成果」を表現できるステージを追い求め、好奇心赴くままに勢いのある会社へ転職してきた。独立志向も早くから持ち合わせていた。その都度、座右の銘としていたのは、「転がる石に苔は生えぬ!」(イギリスのことわざ)であった。

安定や定着を好むイギリスや日本では、住まいや職を転々と変える人は成功しない、との意味で捉えられ、転がる石は冷たくあしらわれることもある。しかし、アメリカでは、流動的、活動的なことが肯定され有能、活動的な人は常に新鮮だと、逆の意味で解されている。

やはりアメリカの影響だろうが、規制緩和、自由化、グローバルスタンダードなど金融ビッグバンの波とともに新自由主義のうねりの中で「転がる石」も徐々に認められるようになり、転職にも抵抗感が薄まっていった時代をまさに歩んできた。

 

仕事に就いてから(仕事をするうえで)大切なことは、「この分野では、誰にも負けないと思える“強み”を持つこと!」だと思う。プロ野球選手のFAやプロサッカー選手の移籍のようにボストンバッグ1つでどこでも行けるようにしたいものだ・・・。 1992.03.BIG tomorrow 3月号 掲載記事

 

2013年春入社を目指す大学3年生はもとより目下、就職を目指しているすべての方へ、
悔いの残らない就活ができることを心から祈念申し上げ、目的を達成するには、幾通りものプロセス(道)があることを忘れないで欲しい。

 

  『 幾星霜、幾多試練の果てに完成の姿がある。 』